サイズ(縦×横):約212cm×149cm
素材:羊毛
カラー:ミックス
原産地:イラン(ロリ族) 1950年代
取り扱い方法:別ページの『キリムのお手入れ方法』をご覧下さい。
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店頭在庫あり/キリム・リビングサイズ
家族のために織り、大切に受け継がれてきたキリム。時間と共に増していく風合いはこの世に1枚しかない特別なもの。
やわらかなえんじ色に浮かぶ4つの星を羊の角で囲んだユニークな3つのメダリオン。星、蛇、ひと、イヤリング、羊の角‥想像の宝石箱をひっくり返したような大小のモチーフが一つずつ配色を変化させながら枠模様に連なる星は夜空にまたたいています。冴えた空気の中の夜空に浮かぶ無数の星はじっと見つめているうちに姿形を変えて心の中に自分だけの物語をつくり出します。押さえられた色彩のなかに花火のような華やかさをひそめるこのキリムは、イラクとの国境付近で生活を営むイランで最も古い民族のひとつ、ルリ(ローリー)族の綴れ織のキリムです。
こげ茶色の縦糸に、比較的やわらかな横糸を使用してきれいな目でゆったりと織りあげられ、古いキリムらしい重みがありますが全体の質感は十分に使い込まれて柔らかで落ち着いた印象。1950年代ごろ、まだイランが帝国だった頃に織られて使用されていたもので、当初はもっと長かったようですが、四つ目のメダリオンの先端で裁断されて短く仕立て直されています。補修した箇所は傷んだ部分の横糸をほどいて再使用したと見られ、さほど違和感を感じさせません。あまり目立ちませんがところどころに横糸の擦り切れや洗っても落ちない汚れの付着が見られ、細かな補修跡があります。地のえんじをはじめ、当初はかなり鮮やかだったと思われるオレンジや黄色、ピンクはまろやかに褪せ、個性的なモーチーフやメダリオンは溶け込むように浮かんで十分に円熟味を帯びています。和室、クラシックで重厚な寄木づくりの床、モダンな打ちっ放しの部屋など、あらゆる場面でしっくりと馴染む懐の深さを持った一枚です。
*綴れ織とは…平織りの一種で、最もシンプルな織り方。緯糸のみで文様を出す為に経糸が見えないように打ち込まれ、文様の境目は折り返して織るため、二色の境界でたて糸に沿って間隙ができます。エジプトで出土したコプト織など、紀元前には既にこの織り方が広まっていたといわれています。
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